一筆参上 from T-補綴. jp


「陶板名画美術館」
 大塚国際美術館に行かれたことはありますか?徳島の鳴門公園内にある日本で2番目に大きな美術館で、地上2階、地下3階のすべての展示ルートを回ると4㎞ほど歩くことになります(座って休憩できるスペースがたくさんあるのでご安心ください)。完成当時は日本で1番大きな美術館だったそうですが、残念ながら東京の国立新美術館に抜かれてしまいました。1,000点以上のあらゆる年代の西洋名画が、原寸大の陶板画で原画に忠実に再現され展示されています。公式HPによると陶板名画は2,000年以上劣化しないらしく、美術品の記録保存にも貢献しているとのことです。陶板画であるため、あの「モナリザ」にもさわり放題ですし、フラッシュ禁止などの条件付きですが写真撮影もできます。撮影した写真をPCやiPhoneの壁紙にして楽しむのはいかがでしょうか。
 大きな作品だと継ぎ目があるので少し気になるかもしれませんが、世界中の美術館に所蔵されている、フェルメールの「真珠のイヤリングの少女」やピカソの「ゲルニカ」などの名画を一度に見ることができるので、きっと気に入っていただけると思います。レオナルドダヴィンチの「最後の晩餐」は、今では見ることができない修復前の作品が修復後の作品と同じ部屋に展示されているので、その違いをじっくり見比べることができます。遺跡や教会などの壁画を空間ごと再現した環境展示も特徴の1つで、徳島市出身の米津玄師さんが紅白歌合戦でLemonを歌ったシスティーナ礼拝堂は、ミケランジェロの壮大な「最後の審判」の壁画と天井画がみごとに再現されていて、大塚国際美術館のハイライトだと思います。見所はとても書き切れないほど多いので、是非ご自身で体感してみてください。
 大塚国際美術館を訪れるなら、絶対にガイドツアーに参加しましょう。毎日、複数回開催されており、開始時間に集合すれば誰でも無料で参加できます。「怖い絵ツアー」「名作アニメ・漫画に登場する名画ツアー」など、テーマ別の無料ツアーも期間や開催日限定で用意されています。こちらは定員がありますので、事前にE-mailか電話で申し込むことをお勧めします。ツアーガイドさんから絵画にまつわるエピソードや解説、展示にこぎつける苦労などの大塚国際美術館の裏話を聞くと新たな発見や驚きの連続で、何倍も何十倍も何百倍も楽しめると思います。
 皆さんも是非、徳島が誇る大塚国際美術館で世界の名画の数々をお楽しみください。(岩本)